2023年07月25日
ネットショップの運営を行う個人事業主や副業の実践者にとって、商品の保管、梱包、発送などの物流業務の負担は重要な課題です。これらの作業に負担を感じている場合は、商品の保管や梱包、発送を代行してくれる「梱包発送業者」を活用することが解決への近道となります。
本記事では、個人でも契約できる梱包発送代行業者の選び方や、業者を利用するメリットについて詳しく解説していきます。
【基礎知識】ネットショップの梱包発送代行業者のサービス内容とは?
梱包発送代行業者の利用料の相場
梱包発送代行業者をネットショップで使う5つのメリット【作業効率化に効果大!】
1.仕入れや商品開発、販促などのコア業務に集中できる
2.急な注文量の増加など、注文の増減に対応しやすい
3.誤出荷のリスクが減る
4.物流コストを削減できる【梱包費用・送料】
5.在庫管理ミスの軽減【欠品の防止など】
【デメリット】コストがかかる
個人事業主が梱包発送代行業者を選ぶポイント
1.固定費が存在せずトータルの料金が安いか【固定費削減】
2.少量から利用可能か
3.流通加工に対応しているか【チラシ封入など】
4.柔軟な対応をウリにしているか
5.倉庫管理システムが追加料金なしで使えるか
個人歓迎の梱包発送代行サービスの例【保管料1円~】
梱包発送代行の導入はいつ検討すべき?
1.梱包・発送の時間が他の業務時間を圧迫しているとき
2.梱包・発想によって総作業時間が増加傾向にあるとき
3.商品の保管スペースが足りなくなったとき
まとめ
【基礎知識】ネットショップの梱包発送代行業者のサービス内容とは?
対応業務 |
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ネットショップの梱包発送代行業者では、商品を倉庫で保管し、その商品に注文があれば梱包して発送してくれるサービスを提供しています。このような梱包発送代行業者はネット通販の普及につれて増加し、3PL(サードパーティー・ロジスティクス)と呼ばれています。
梱包発送代行業者が対応する業務範囲は多岐にわたります。まず倉庫に預けておく商品を搬入する入庫作業を行いますが、その入庫時に商品を検品し異常がないか確認する検品作業を行い、商品を倉庫へと保管します。
次に、入庫した商品に対して、出荷時に利用する伝票やラベルなどを印刷して貼り付ける伝票作成を行います。そして商品の出荷時には商品を1つの箱にまとめるピッキング作業をし商品を梱包します。商品の梱包時にはチラシやおまけを封入したり、サンクスメッセージを同封したりする流通加工業務にも対応します。
続いて、商品を配送業者に引き渡して商品を発送します。入庫や発送された商品は、WMS(Warehouse Management System)と呼ばれる入出庫管理や在庫管理の機能などを搭載した倉庫管理システムを使用して在庫管理をします。
梱包発送代行業者はこのようなサービス全てに対応してくれます。
梱包発送代行業者の利用料の相場
費用の内訳と相場 |
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梱包発送代行で発生する費用は業者によって異なりますが、だいたいの目安はあります。商品入庫時に発生する入庫料金は1箱あたり10~100円程度、商品入庫時などの検品時に発生する検品料金は1件あたり10~100円程度となります。
また、商品の保管時に発生する保管料金は1日あたり1~100円程度(60サイズの場合)、商品の梱包時に発生する梱包料金は1箱あたり150~300円程度です。さらに、おまけやチラシなどを封入する際に発生する流通加工料金は1箱あたり150~300円程度、商品を発送する際に発生する出荷料金は梱包費用込みで10~30円程度となっています。
これらの費用以外に、事務手数料やシステム手数料などの手数料も必要になります。この手数料は、定額制を採用している梱包発送代行業者と、従量課金制を採用している梱包発送代行業者があります。
流通加工料金を含めない梱包発送代行費用の合計は、1箱(1日)あたり331~930円程度と料金の幅が広くなっています。なお、商品の配送は梱包発送代行業者ではなく配送業者が行うため、別途必要になります。ただし、梱包発送代行業者の多くは、クロネコヤマトや佐川急便、日本郵便などの配送業者と大口契約しているので、個人で配送を依頼するよりも料金は安くなっています。
梱包発送代行業者をネットショップで使う5つのメリット【作業効率化に効果大!】
商品の梱包発送を代行業者に依頼することは、ネットショップ側に5つのメリットがあります。
メリット |
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デメリット | コストがかかる |
1.仕入れや商品開発、販促などのコア業務に集中できる
誰にとっても時間は有限です。時間だけでなく、ネットショップを含め、せどり業者などを個人で運営している場合には、人的リソースも少なく使える時間はより限られてきます。
このように限られた時間の中で、商品の梱包や発送だけでなく、仕入れや商品登録、マーケティング、販促、顧客対応など様々な業務を全てこなしていくには大変な労力が必要です。そのなかで、売上や利益に直結する「コア業務」である仕入れや商品開発、販促といった作業に注力していくことが大切です。
そこで売上や利益に直結しない「ノンコア業務」である梱包、発送などを梱包発送代行業者に任せることで手間を無くせば、「コア業務」に集中できる時間を増やすことができます。
2.急な注文量の増加など、注文の増減に対応しやすい
取り扱っている商品が、何かのきっかけでバズるなどして急激に注文が増えることがあります。しかし個人でネットショップなどを運営している場合には、商品の発送が追いつかないことがあります。このような注文の増減が発生した場合でも梱包発送代行業者を利用していれば、問題なく商品を発送してくれます。
3.誤出荷のリスクが減る
梱包発送代行業者は、専用の倉庫と人員を抱えて商品の出荷を行っており、梱包時や出荷時にはダブルチェック体制なども整っています。また、倉庫管理システム(WMS)を使用して商品の管理は正確に行っています。
そのため、個人で商品の発送を行うよりも誤出荷を防ぐことができます。ネットショップにおいて商品の誤出荷はクレームにつながりますので、その誤出荷を手軽&安価に防げることは大きなメリットです。
4.物流コストを削減できる【梱包費用・送料】
梱包発送代行業者では大量の荷物を取り扱っていますので、梱包資材を大量に仕入れており単価も抑えています。また、配送業者とも大口契約を結んでいることが多いので、格安で商品を配送することができます。
そこで個人で梱包資材を用意し、個人で配送を手配するよりも、梱包や配送などの物流コストを大きく削減することができます。
5.在庫管理ミスの軽減【欠品の防止など】
忙しい中、個人だけですべての作業を行っていると、気が付かないうちに商品を欠品させたり、過剰発注で余計な在庫を抱えてしまったりといったミスを起こすことがあります。梱包発送代行業者であれば倉庫管理システム(WMS)を使用してITで商品の管理を行っているため、人的ミスを起こす心配がありません。
倉庫管理システム(WMS)は業務用のシステムであり、個人で導入するのはコストの面やスキルの面でもハードルが高いものがあります。その点で、商品の入出庫管理や在庫管理などをしてくれる倉庫管理システム(WMS)を使えることは大きなメリットだといえます。
【デメリット】コストがかかる
多くのメリットを持つ梱包発送代行業者への依頼ですが、デメリットもあります。それは業者に外注する分、個人で業務を全てこなすことに比べてコストがかかることです。
ただ商品の梱包や発送に関わる業務を代行業者に依頼することで、コア業務に注力する時間を生み出せますし、個人の時間という人的リソースを超えて事業を展開できるというメリットがあります。コストをかけてでも、メリットの方がはるかに上回るといえるでしょう。
個人事業主が梱包発送代行業者を選ぶポイント
個人事業主が使いやすい梱包発送代行業者を選ぶには5つのポイントがあります。
- 固定費が存在せずトータルの料金が安いか【固定費削減】
- 少量から利用可能か
- 流通加工に対応しているか【チラシ封入など】
- 土日祝を含め自分の都合の良いタイミングで入庫が可能か
- 柔軟な対応をウリにしているか
- 倉庫管理システムが追加料金なしで使えるか
1.固定費が存在せずトータルの料金が安いか【固定費削減】
個人で利用するなら、「月額×××円」といった固定費が発生することを謳っている業者は避けるべきでしょう。商品の保管料も含めてコストを完全に変動費にできるのが梱包発送代行サービスのメリットであり、固定費があることは余計なリスクとなります。資金に余裕がない個人のネットショップであればなおさらです。
また、固定費が発生しないだけでなく、入庫費用、出荷費用、梱包費用といった対応できる全てのコストを総合して安い業者を選ぶべきです。ただし、最初に提示してきた料金が安かったとしても、対応できる業務範囲が狭く、オプション扱いが多い業者はトータルで見ると高額になる場合があります。料金の明細はよく確認するようにしましょう。
2.少量から利用可能か
個人のネットショップは法人のネットショップのように販売する商品数量は多くありません。そこで少量から依頼できる梱包発送代行業者を選ぶ必要があります。また、個人の物販は多品種・小ロットになる場合が多いですので、ただ少量対応できるだけでなく、複数品種の商品を少量から扱ってくれる業者を探すことも大切です。
業者探しには、この2つの条件も確認するようにしましょう。
3.流通加工に対応しているか【チラシ封入など】
購入してくれたお客様に対して、商品にサンクスメッセージやおまけなどを同封することはお客様の印象が良くなりリピーターにもつながる行為です。このような流通加工が必要となるシーンはECや物販において多々あります。
事業の拡張性が増すことにつながる流通加工には、対応してくれる梱包発送代行業者を選んでおきましょう。なお、流通加工は基本的にどの業者でも別料金となりますので、依頼時に見積りは必要です。
4.柔軟な対応をウリにしているか
商品に対して不良品のクレームが寄せられ、急遽検品の必要が生じるといったトラブルはビジネスにつきものです。このようなトラブルだけでなく、大きな商品、重たい商品、規格外サイズの商品といったイレギュラーな状況への対応も快く対応しててくれる業者を選んだ方が、万が一トラブルの際にも慌てることがなく長期にわたって付き合いやすいものです。
現在、イレギュラーな商品を取り扱っていなくても、将来、取り扱うようになったときに依頼しやすいといったメリットもあります。
5.倉庫管理システムが追加料金なしで使えるか
倉庫管理システム(WMS)は多くの業者が導入していますが、導入していない業者もありますので、まずは倉庫管理システム(WMS)を使用しているかどうかを業者に確認します。倉庫管理システム(WMS)は商品の入出庫管理や在庫管理などといった情報をITシステムで管理しているため、ヒューマンエラーによるミスを抑える効果があるからです。
なお、通常は倉庫管理システム(WMS)の使用料は料金に含まれていることが多いのですが、使用料を別途請求される業者もあります。事前に確認しておきましょう。
個人歓迎の梱包発送代行サービスの例【保管料1円~】
EC物流代行サービス【サクロジ】は、基本料などの固定費はいらない梱包発送代行サービスです。保管料は1日1箱0.7円~という明朗会計の料金体系を持っており、固定費がないので全てのコストを変動費にできます。
個人・法人ともに契約期間1日・1箱から使えますので、少量・短期利用を歓迎しています。おまけやチラシの封入といった流通加工にも対応し、規格外サイズの商品などイレギュラーな対応が必要なものでも歓迎しています。
商品の入出庫管理や在庫管理などをしてくれる倉庫管理システム(WMS)も追加料金なしで使えるため、個人であってもコストをかけずに在庫管理をIT化し、業務を効率化することができます。
梱包・出荷を含む物流を丸投げでき手間がかからないEC物流代行サービス【サクロジ】は、まさにネットショップを個人で運営している人にも適した梱包発送代行業者といえるでしょう。
梱包発送代行の導入はいつ検討すべき?
梱包発送代行業者の導入を検討すべき時期には、いくつかのタイミングがあります。
- 梱包・発送の時間が他の業務時間を圧迫しているとき
- 梱包・発想によって総作業時間が増加傾向にあるとき
- 商品の保管スペースが足りなくなったとき
1.梱包・発送の時間が他の業務時間を圧迫しているとき
梱包や発送の作業を行う時間が、仕入れや販促といった、売上や利益につながる「コア業務」に割く時間を圧迫している場合は梱包発送代行業者を導入すべきといえます。
ネットショップに梱包や発送は必要不可欠ですが、利益には直接つながらない「ノンコア業務」です。であれば、「ノンコア業務」にかかる時間はなるべく減らして、浮いた時間を「コア業務」に割いた方がいいでしょう。
2.梱包・発想によって総作業時間が増加傾向にあるとき
梱包や発送を行う時間が増えたことによって、労働時間が増加傾向にあるときは梱包発送業者への依頼を考えるべきといえます。
作業時間が増えることで自由時間や睡眠時間といった生活や健康に必要不可欠な時間を削り、身体を壊せば事業に大きな影響が出てきます。また、それでお金をたくさん稼いでも、自由な時間が減ってしまっては意味がありません。
3.商品の保管スペースが足りなくなったとき
自宅や事務所などに商品を保管するスペースが足りなくなった場合は、梱包発送代行業者に依頼した方が良いといえます。
商品を保管するために貸倉庫などを新たに借りるとなると、倉庫代もかかりますし、新たに作業員を雇用する必要もあります。そうなれば、余計なコストがかかるようになりますので、個人事業主には現実的な選択肢とはいえません。もし仮に法人であっても固定費を抱え込むことになるためリスクが大きいといえます。
そこで、保管料を変動費にできる梱包発送代行業者と契約し、商品の保管はその業者の倉庫を利用するといいでしょう。
まとめ
本記事では、梱包発送代行業者のサービス内容や利用料の相場、梱包発送代行業者を利用するメリット、個人事業主が梱包発送代行業者を選ぶポイント、そして梱包発送代行の導入はいつ検討すべきなのかについて解説してきました。
EC物流代行サービス【サクロジ】は、基本料などの固定費はいらない梱包発送代行サービスです。保管料は1日1箱0.7円~(60サイズの場合)という明朗会計の料金体系を持っており、固定費がないので全てのコストを変動費にできます。個人・法人ともに契約期間1日・1箱から使え、少量・短期利用を歓迎しています。
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